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由紀語録4

category - 語録
2015/ 08/ 15
                 
15、16世紀の欧州絵画から絵に目覚め、
今、銅版画をやっている私は、
19世紀以降、職人と芸術家が明確に分かれて行った事が
双方に不幸なことだったと思っている。
私が版画に惹かれるのは
双方の中間に位置するグレーゾーンとして
今も辛うじて機能している分野だと思うからだ。
漫画もそうだろうね。

ツイッターで出会う若者たちに
どう言えばいいのだろうか。
私は昔風の職人という概念が復権して、
手仕事をする人達が
その職業で生計を立てられるくらいの収入を得られる社会になればいいと思っている。
ネットで素人の絵が無料でいくらでも見られることとは
対極の事を考えているのだけど。

他人に絵を見てもらうまでのハードルがとても高かった時代と違って
今はその段階までは誰でも行ける。
とても良いことだと思う。
でもその先を
彼らはどの程度本気で考えているのか。
私は職業として絵を描く人と
それを目指している人に向けて語っている。
承認されることが最終目的の人達ではなく。

なので自己実現と承認と
どっちが高級かみたいな反応に困っている。
それこそまさに芸術家と職人が引き裂かれてしまった
不幸な時代を物語っているのだ。
長く辛い修行を経て良い作品を作る、
それを他人に見せて良い評価を得る、
売って収入を得て暮らす、までは一続きのはずなのに、
途中で分裂してしまう。

13か月前にツイッター初めてから折に触れこの問題を訴え続けてきた。
言いたいことは尽きないので、
またそのうち言うから。
こんなに簡単にこんなに多くの見知らぬ人に向けて素人が意見を言えるなんて
本当に良い時代だよ。
それは心から感謝している。
だから誤解されるリスクくらいどうってことない。
(2015年8月13日のツイートより)
                         
                                  

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